人を育てる会社

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Original Giovana Milanezi / Flickr

今日の投稿はメモのようなもので、特に検証をしたわけでもなく自分の感想と直感だけで書いています。

会社は人がすべて

最近、「会社は人がすべて」というのは本当なんだなと心の底から感じるようになりました。自分が会社の中で中堅のポジションになり、以前に比べると広い視野で上も下も同世代も見られるようになったからかもしれません。

当たり前の話ではありますが、会社には様々な人がいます(特定の会社の話をしているわけではありません、念のため、以後同じ)。優秀だなあと自分が感じる人をざっくりと分けると、三通りあるような気がします。まず、仕事の処理能力や論理的思考力がズバ抜けて高い人。いやー、この人はよくここまで調べぬいて理解しきって解決策を考えぬくわ、という感じ。二番目は、すごくコミュニケーション力の高い人。この人は本当に不思議な話術と魅力を持っていて、お客さんとコミュニケーションをとるのもうまいし社内で人を巻き込むのもうまいというか。そして第三が、新機軸を打ち出す人。処理力が高い人が必ずしも新機軸を打ち出す人ではなく、新しいことにチャレンジしてそれを実現にまで持っていく、そういう発想の豊かさと行動力がある人です。

で、会社を引っ張っていくにはこの3種類の人が必要なんだと強く感じます。この中の2種類だけではダメなんです。3つとも必要なんです。3番目の人がもてはやされるイノベーションバンザイな現代ですが、1番目と2番目でも立派に食べていくことができます。さて、向上心の強いあなたはどのタイプを目指して生きていきましょうか?

リーディングカンパニーは人を育てる

もうひとつ最近感じている世の中の真実は、人を育てることが会社がオーガニックに成長するためには欠かせないということです。

私は先輩から「自分が楽になりたければ下を育てろ」と指導を受けてきました。これは要するに、増える仕事を自分でやっていたら、自分が仕事を2倍早くできるようになっても(現実には2倍になるのは至難ですが)仕事が3倍になったら1.5倍忙しくなるのでヒマになれない、増える仕事をさばこうと思ったら自分がやっている仕事を若い世代ができるように育てて若い世代にやってもらうしかない、ということです。

これ、当たり前だと思うんですが、結構できていない組織は多いのではないかと推測します。仕事が忙しい→自分で必死にさばく→新人に目を向けられず育てる余裕がない→ますます仕事が忙しい、というループはまさに負のループ。仕事が忙しい→新人をなんとか育てる→新人が戦力になって仕事がこなせるようになる→自分には少し時間ができて考える余裕が出てきて次の手を打てる、これが正のループ。成長する会社は、この正のループを実現できていると思います。

人を育てる会社は人を惹きつけ、人材輩出企業に

正のループが働いている会社は、人を育てるという評判ができ、優秀な人材が門をたたくようになります。すると、良い人材が集まってますます組織が大きくなるというさらなる正の循環に入ります。

しかし、人を育てて育てて、でも組織が人が育つスピードより遅くしか成長しない局面もあるだろうし、育った人が外に出ることを望むこともあるでしょう。すると、その会社からは優秀な人がポロポロと出て行くようになり、世の中からは人材輩出企業と呼ばれるようになります。

では、人材輩出企業は人を外に出して「しまった」と思っているか?おそらく、答えはNOで、本当に正の循環がまわりきっている企業は、優秀な人材を外に多少輩出してもまだ社内に多くの優秀な人材が残っており、ポストの数が足りないのでむしろ新陳代謝が進んで良かったぐらいに思っているのだと思います。

ここまで正の循環を回しきるには、その会社自体が成長する業界に位置する必要があると思われ、それが人材輩出企業が業界の栄枯盛衰とともに時代で異なる所以でしょう。しかし、各業界で数十年のスパンでトップの座を堅持する企業はあり、これらの企業は多かれ少なかれ正の循環を維持しているものと思います。

この話に、特にオチはありません。ブログだと、どうしても抽象的な概念論で書かねばならないのが面白みに欠けるところですねえ。。